こんにちは。Findyで副業をしている、桑原(@k-kuwahara)です!
近年、アジャイル開発やスクラム開発の誕生を皮切りに、チームビルディングや組織改革の見直しが活発に行われており、テックリード、VPoE、CLO(Chief Leaning Officer) など、いわゆるリーダー格のエンジニアの役割も見直されてきているように感じます。
今回はその中でも、サーバントリーダー(Servant Leader)というポジションについて言及しつつ、現代のエンジニアの開発チームにおけるリーダー格の人の役割についてお話したいと思います。
※1 本記事の内容は、あくまで筆者個人の意見です。
※2 本記事内の「エンジニア」は「チームメンバー」を意味します。
目次
サーバントリーダー(シップ)とは
従来のマネージャーやリーダーのことを「支配型リーダー」と呼んだりします。これはリーダーは開発チームの中において、エンジニアの上に立つことを意味しており、実際に決済権・決定権はリーダーが担うことがほとんどです。
しかし現代は、チームビルディングという取り組みが活発に行われるようになり、支配型リーダーではなかなかチームが回らなくなったり、またエンジニアの職場における不満も増えてきているように感じます。
その中、従来の支配型リーダーとは真逆の、リーダーはエンジニアの下で支えるという概念 サーバント・リーダーシップ が生まれました。これは アメリカのロバート・グリーンリーフ博士が提唱した、新しいリーダーシップの概念です。(※servant=使用人、召使い、しもべ)
最近では NPO法人 日本サーバント・リーダーシップ協会 という法人も立ち上がっており、日本でもだいぶサーバント・リーダーシップの概念は浸透して来ているようです。より具体的に、支配型リーダーとサーバントリーダーの比較をしてみましょう。
支配型リーダー | サーバントリーダー | |
---|---|---|
モチベーション | 高い地位とお給料を得たい | 地位にかかわらず、他者に奉仕したい |
重視すること | 競争を勝ち抜き自分が評価・賞賛されること | 協力して目標達成し、皆がwin-win |
エンジニアへの影響力の持ち方 | 権限や立場を用い、プレッシャーをかける | 信頼関係を築き、エンジニアの自主性を尊重 |
コミュニケーション方法 | エンジニアに対し、説明し、命令する | エンジニアの話を傾聴する |
業務遂行方法 | 自身の能力を磨き、その自信を元に指示 | コーチング、メンタリングからエンジニアと共に学ぶ |
成長への考え方 | 社内でうまく立ち回り、自身の地位をあげて成長 | 個人のやる気を重視し、組織の成長と調和させる |
責任への考え方 | 失敗した際にその人を罰する為の物 | 責任を明確にし、失敗から学ぶ環境を作る |
(参考・参照:https://bizhint.jp/keyword/14197)
このように、サーバント・リーダーは、「リーダー」という言葉はついておりますが、とにかくエンジニアに仕え支える、というポジションになります。
サーバントリーダーが気をつけること
筆者も今はサーバントリーダーとしてチームを支える立場にありますが、これは初めからサーバントリーダーになりたかったのではなく、筆者の思うリーダーの役割ってこういうものだな、と行動していたらある時メンバーの一人から、『桑原さんはサーバントリーダーですね!』と言われ、そこから意識するようになりました。
ここからは筆者の実体験から、サーバントリーダーが気をつけることをお話できればと思います。
○ エンジニアがやりたがらないことをやる
エンジニアを支えるのですから、まずはエンジニアが嫌がることを率先して自分の仕事にする事が大事だと思います。(筆者はリーダーの仕事は雑用だと思っているくらいです)
私のチームでは、私よりもスキルが高かったり、コーディング力が高い子が多く、またスキル的には私より劣るものの、キャッチアップのスピードが物凄く高く、任せれば任せるほど伸びていく子が多いです。しかし各メンバーに 1on1 をやったところ、皆が口を揃えて言ったのは、
- お客さん先に言って話すのは苦手
- プロジェクトの進行などのマネジメント業はしたくない
- プログラミングに専念したい
- バックエンド・インフラ周りはしたくない
とのことでした。
したがって私の仕事はドキュメント作成やマネジメント、Docker や CircleCI などのインフラやデプロイフローなどの範囲の仕事に専念しております。
もちろんメンバーの子が私の分野の仕事もしたいと言えば、喜んで譲りますし、そのかわり自分が別の仕事を担当したいと考えております。
○エンジニアに仕える
先程も申し上げましたが、リーダーはエンジニアに仕える こと、少なくともその意識に立つことが役割だと私は考えます。
筆者の肌感ですが、私のチームだけでなく最近の若手の子は技術のキャッチアップのスピードがとても早く、新しい技術の情報収集もしっかりやっているケースも多く、問題解決のアプローチの改善もどんどん進んでやってもらえる可能性が高いです。
そのため、エンジニアがしたいことをできるような環境・制度、そしてなにか起きたときの責任を取る事が必要だな、と思います。
○エンジニアに考えさせ、決めもらう
ある意味で、 なるべくエンジニア自身に物事を考えさせる、決めさせる ことが一番大事だと私は考えております。
これはなるべく若い子こそさせるべきだと思います。その結果として、各エンジニアの成長や自主性、責任感も育むことにも繋がります。企業としてもエンジニアの成長は企業の成長に直結しますので、これは是非挑戦すべきだと思います。
どんどんリーダーも挑戦を!
お仕事をしていくと、「自分がやっちゃった方が早い」というケースもよくあると思いますが、これも技術の進歩や情報の透明度が上がったことにより、任せたほうが早いことも増えてきていると思います。
何かを任せることは、勇気とリスクのいることでもあります。まだやったことのない、または経験がないエンジニアに任せるのですから、何かあった時のことを考えると、会社の立場が上の人はなるべくリスクは避けたいと考えるからです。
しかし、そのような挑戦をさせないと成長はないため、どんどん挑戦できる環境をリーダーや経営者は作ってあげるべきだと思います。そのような挑戦ができる場ではない、または挑戦が望めないのであれば、思い切って転職することも全然選択肢としては良いと思います!
エンジニアの成長のため、また自身の成長のためにも、今リーダーのお仕事をされている方は、一度サーバントリーダーになってみることをおすすめします!いろいろ見えてくるものがあり、またエンジニアの態度にも変化があると思います!
Findy では、GitHubのリポジトリから、エンジニアのスキル偏差値を計算する機能がありますので、個々人のアウトプットを頑張られている方はぜひ一度試してみてください!
また、Findy Freelance というフリーランス・副業エンジニア向けのサービスでも、フリーランスとして、または副業としてどうキャリアを作っていくかのサポートも行っております。
何か小さな事からでもチャレンジしてみたい!という方は、まずはこちらから自身のスキル偏差値を計測して、自分の実力を見てみてください!
読んで頂きありがとうございました! 宜しければ、エンジニアの皆様はFindyでご自身のスキル偏差値を測定してみてください。
[正社員の方]
ハイスキルなエンジニアのプレミアム転職サービス Findy
[フリーランスの方]
フリーランス・副業エンジニア向けの単価保証型の案件紹介サービス Findy Freelance
また、Findyでは年齢や勤務形態を問わず、様々な働き方で採用をしています。興味のある方は、こちらからご応募どうぞ!